奥穂高岳・涸沢岳 |
2009/09/11 |
2年前に初めて奥穂へ登った時は、涸沢岳からの眺めが最高に素晴らしかったことと
最高のロケーションにあるテン場でのんびりと過ごしてみたい、
そしてできれば夕方の好きな時間帯に奥穂へ登ってみたいと思っていました。
今回の荷物は23キロ。まずはザイテングラードをこの荷物を持って上がれるかが最初の難関です。
前回は時間がなかったので一泊小屋泊りの軽い荷物でした。
なので体力を温存するために、涸沢までの道はなるべく寄り道せずに歩きました。
涸沢では明日登る奥穂をよく眺められるように雪渓に一番近い奥の位置にテントを広げると、なんと携帯(FOMA)がつながることが判明。絶対に無理だと思っていた涸沢、場所によっては電波を拾うことが分かりました。ドコモが北アルプス方面でエリアを広げているからなのかな?天気予報も確認できるので助かりました。
月と星空がとても綺麗で風もなく穏やかな夜でした。
朝はモルゲンロートに染まる穂高の峰々を眺めながら早めに出発の準備。早いうちにザイテンを登ってしまおうと思いました。
今日も見事なお天気。雲がほとんどありません。
ザイテンを登るごとに涸沢が遠ざかり、常念岳の綺麗な姿がよく見えてきて、そして前穂の北尾根が真横にあらわれてきました。
岩場で大きなザックを持っているとバランスを崩しやすくて危険だけど、ザイテンは想像していたよりも邪魔になることが少なく、快適な岩登りでした。久し振りに穂高の岩石に触れられるのがとても楽しくて思ったよりも早く稜線へ。
7時に涸沢を出てちょうど12時に穂高岳山荘に着きました。
テントの受付をしたときに聞いてみると、今日は自分が一番乗りだとのこと。
平日だけどテン泊はどのくらいの人がいるかな?
それからテン場の中で、眺めが一番良い場所を聞いてみました。
でもその場所は、もしヘリが飛ぶことになった場合にテントを移動させなければいけないとのこと。
そこで迷惑がかからないように、移動しなくてもよい場所の中で一番眺めの良さそうなところにテントを張りました。
するとそこには自分専用にできるテラスを発見!!
タンクの上に設置された屋根のようですが、少し座るくらいなら差し支えなさそうです。
テントを張ってお昼ご飯を食べると落ち着いてしまって、奥穂へ登るのは明日にしようと思いました。
もともと二連泊するつもりで来たし、お天気もしばらく続きそうです。
のんびりしているとジャン越えしてきた人や、明日キレットへ向かうというつわものな人たちが
次々とテントを張っています。一人じゃなくて良かった。でもこの中で自分が一番軟弱そう?
夕方近くになると、ガスが広がってきました。
日の入りまでまだまだ1時間半ほどあるけれど、陽が陰ってきて光が綺麗な時間帯になってきたので山頂へ向かうことにしました。
ガスの中から顔を出す、奥穂とジャンダルムの姿がとても美しく、早くゆっくりと山頂で過ごしたくて、山頂までの近い道のりが焦れば焦るほど遠くに感じる涸沢岳。
山頂からは槍ヶ岳と北穂のツーショット、そして前穂の美しい頂き、雲海の中からあらわす姿がそれぞれとても幻想的で、陽が沈むごとに刻々と変化する光が美しく感動的です。北穂の山頂にも小さく人がいるのが見えます。
陽が沈んだ後には、テン場から眺めることのできた綺麗な月と星空。
そして足元には波打つ雲海。
雲海から顔をのぞかせていた前穂を入れ込み、10分ほど開いて撮ってみました。
月明かりが雲海を照らして、目の前に広がる光景が現実のものとは思えないほどとても綺麗でした。
朝起きて再び涸沢岳へ。
ご来光を待ちましたが、お天気が良すぎて昨日はあれほど出ていた雲海もほとんど姿を消してしまっていました。
でもすべてがはっきりと見渡せる360度の山並みが美しくて、朝の澄み切った空気の中で一日を迎えました。
さて奥穂へはいつ頃出掛けようかな?
でもあまりにもお天気が良すぎて昼間は快晴、テントの中でのんびりお昼寝。贅沢な時間を過ごしました。
きっと夕方はまたガスが出てくるだろうから、その頃に奥穂に登ろうと思いました。ただちょっと不安なのが最初のハシゴ・・。前回は少し怖かったのを思い出します。ハシゴを眺めながらしばらく山荘の前でうろうろして登るひとを探してみたけれど、午後の2時過ぎから登ろうっていう人は少ないみたい。
そんなことをしているうちに思った通り少しずつガスがあらわれ始めました。
思い切って一人で登ってみると、以前来たときよりも恐怖感がなかったことが意外に感じました。
下りてくる人たちが、「残念ね~、今はもう何も見えなくなったよ」と教えてくださいます。
そう教えてもらうごとに焦り始めました。出遅れたかな?
慌ててダッシュで山頂へ。山頂に着くと360度ガスの中。
日の入りまで時間があるので寒さ対策をしてのんびりと待ちました。
からだを動かさないでいると思ったよりも寒く、既に持ってきたもの全て着こんでこれは長期戦になりそう・・?
そろそろ寒さにも限界。どこかで運動して来ようかな?そう思っていると突然ガスの流れが速くなり、少しずつジャンダルムの雄姿が!慌てて撮っていると今度は前穂があらわれ始めました。
その頃にはジャンダルムを越えてくる人たちもまた何人かあらわれたので、もう少し近づきたくなりました。
奥穂高岳の前衛峰と言われる、ジャンダルム。いつもどんな時も、奥穂を守っている存在です。
真っ黒の険しい岩壁を目のあたりにすると、ガスの流れもあるため異様なオーラが漂っているように感じました。
でも考えてみると奥穂山頂は山荘まで距離があるので、暗い中をひとりであのハシゴを下りることを考えるとまたまた不安になりここからの夕陽はあきらめることにしました。
奥穂で夕方過ごすのは、またいつか別の機会にしよう。
今回はもう一度、急いで涸沢岳へ登り返そうと思いました。
テントに着いてそのまままた涸沢岳へ。
昨日とはまた違ったガスの動き、そして流れも速く、西のほうから自分へとぶつかってきます。
雲海の中からガスが向かってきて、太陽と重なった姿がまるで龍のように見えました。
太陽の色も昨日とは異なっていて、奥穂とジャンダルムが幻想的な色に染まり出しました。太陽が沈むごとに変化する色、そして目の前を勢いよく流れるガス・・
何故か誰も山頂には来なくて、この景色をひとり占めでした。
ただ気になったのはかなり日が沈みかけてから奥穂へと登っていった2つの明かり。
夕陽を見に登っていった人たちがいるようです。
いつか自分も、挑戦できるようになりたいな。
太陽のほうを眺めると、目の前に激しくガスが湧きあがりました。
湧きあがったガスに太陽の光が映えて真っ赤に染まり出しました。
自分が立っている場所から太陽まで続く果てしない雲海、真っ赤に染まるガス。
太陽と次々と湧きあがるガスが見せてくれた演出に魅せられて、夢中になってシャッターを切りました。
最終日は上高地まで距離もあるのでご来光はテン場から。
今日もお天気良くなりそうです。
テラスの上に三脚を立てて写真を撮りながらご飯作りと片付けを同時にこなして早々に出発。
涸沢に着くと綺麗な雲が空一面に広がっていました。
9/6・日:晴れ:上高地~横尾~涸沢(テン泊)
9/7・月:晴れ:涸沢~白出のコル~涸沢岳(テン泊)
9/8・火:晴れ:白出のコル~涸沢岳~奥穂高岳~涸沢岳(テン泊)
9/9・水:晴れ→曇り:白出のコル~涸沢~上高地