白山 |
2011/07/06 |
今年は残雪が豊富で、雪解けが平年よりも2週間ほど遅れているそうですが、咲き始めたばかりのクロユリ、そして雪渓から顔を出した千蛇ヶ池や翠ヶ池、涼しい残雪の天然クーラーに癒されてきました。
元々は、白馬岳へツクモグサとシラネアオイに会いに行く予定でしたが、直前に長野県中部で規模の大きな地震が起こったこと、そして天候も不安定のようでしたので、地元白山へ予定変更。テン場が稜線から遠いため日帰りばかりしていたのでテントを持って行くのは初めてですが、以前からのんびりとテン泊で行きたいと思っていたのでちょうど良い機会です。
南竜山荘がオープンしてまだ2日目。エコーラインやお池めぐりコースの残雪の状況を電話で確認させて頂いた結果、念のため12本爪アイゼンを持って行くことにしました。
直前に予報を見ると、どうやら天気は初日のほうがいいみたい。できれば初日にテントを張った後、山頂へ、そしてできればお池めぐりコースへも行きたいと思い、日の出とともに出発することにしました。
2時半に自宅を出発し4時過ぎに別当出合に到着。
夏山が始まったばかりとはいえ、さすが土曜日の白山です。駐車場には、まだ薄暗い中、すでに準備を始めている人たちがたくさん。
歩き始めてしばらくの森の中で、エビネを発見?!
と思ったら、コケイランでした。
別名はササエビネと呼ばれるそうで、エビネをもう少し小ぶりに、そして細身にしたような感じで良く似ています。
調べてみると、白山では希少ランとして調査されているランの一種とのことです。希少ランの中では比較的、数は多く確認されているようですが、とても目立つ場所に綺麗に咲いていたので、どうかこのまま盗掘されずに生息し続けていって欲しいです。
もうそろそろ甚之助避難小屋かな?と思った頃に、辺りに木の香りが漂い始めました。7時過ぎ、荷物は重いけれど急いだので、ほぼコースタイム通りに、歩き始めて2時間半ほどで到着です。
今回の目的の一つは、つい数日前に新しくオープンしたばかりのこの甚之助避難小屋。
まずは以前の小屋からは想像できないほど綺麗になったトイレが楽しみでした。まさかの水洗トイレです。
そして小屋の中に入ると、新鮮な木の香り&ぬくもりに包まれ幸せ気分でいっぱい。
更衣室としてスペースの一部がカーテンで仕切ることができるようになっていました。
それから照明はLEDが使われているそうです。
携帯の電波状況も良好(ドコモ)。
この小屋なら、泊ることになってもとても快適そうです。
そして小屋から一歩外に出ると、別山が青空の中、綺麗に聳え立っています。
太陽の光も眩しくて、お天気最高!
早く南竜でテントを張って、晴れている間に山頂まで行かなきゃ。
分岐まであとひと登りなのでダッシュします。
南竜の分岐まで急いで登り、そしてほとんど休憩せず南竜までの水平道も急ぎ歩き。
南竜山荘でテントの受付を済ませ、大慌てでテン場に向かっている中、あれほどの青空だったのが辺り一面、一気にガスに包まれました。
予報では夕方から曇りだったけれどこんなに早く・・?
つい先ほどまでの青空が嘘のようです。
テン場手前には、まだ大きな雪渓が残っていました。
木道から先はその雪渓に階段が付けられていましたが、荷物が重いので登るときに崩れないかと思うとちょっとヒヤッとしましたが、山荘のスタッフの方が後ほどハシゴを掛けてくださりホッと一安心。
テントを張り終えたのが9時半でした。
まだ太陽は顔を出していたけれど、次から次へと怪しいガスが流れてきます。お昼には山頂に立ちたかったのですが・・。
小屋でエコーラインの雪の状況を伺うと、今朝ステップを切ってくださったとのこと。しかも12本爪アイゼンを持って来たので、迷わず近いほうのエコーラインから上がってみることにします。
冷たい雪解け水が流れる沢風に当たっていると、一気に汗が引いていきます。
この気持ちの良い風を下界まで持って帰ることができるといいな。
空の様子が変わったので今更急いでもしょうがないと思い、この先はあまり慌てずマイペースで進むことにしました。天然クーラーをのんびりと楽しみながら歩くことにします。
エコーラインに差し掛かったところでこの先のルートを見上げると、まだまだたっぷりの雪が残っていました。
でも雪が解けたところからは一斉にお花の芽が出て来ています。
きっと心から雪解けを待ちわびていたのでしょう。
次から次へと空へ向かって伸びるたくさんの芽がとても綺麗。
この辺りはニッコウキスゲかな?
雪渓があらわれました。
小屋の方のお話通りステップを切ってくださっていることとその後もいくつかの足跡があって大丈夫そうでしたが、とても急斜面なこと、そして雪渓歩きが苦手なこともあるのでここで迷わずアイゼンを装着。
アイゼンを付けていると、下山してきた人と出会いました。どうやらこの急斜面の雪渓を何度か横切った後は、弥陀ヶ原までほとんど雪は残っていないそうです。
雪渓歩きをしていると、ますます空が怪しくなり、そしてとうとう雨が降り出しました・・。
慌ててカメラとレンズに防水対策をして雨具を着ている間にどんどん雨が激しくなりました。ここまで激しく降らなくても・・。この雨の中、誰もエコーラインを上がって来ないしひとり呆然と佇んでいる中で、突然疲労を感じました。前日までの激務と南竜までのダッシュが響いて来たかな?きっとこの空模様も精神的に影響しているはず。
なかなか雨は止みません。
まだ梅雨も明けていないので、やはり天気は不安定なのでしょう。
どうしよう?今日はあきらめて、無駄に体力は使わずここで引き返して体力を温存して、明日に賭けようかな?
決断するなら、早いほうがいい。
そう思いUターンして数歩歩いたところでガスが流れました。ちょうど南竜の小屋たちと我が家のテントが見えます。
山の天気は変わりやすいので今はこんな空でももしかしたら変化があるかもしれないし、雨の日らしい美しい風景が見られるかも。それに時間はまだ11時前。時間もあるし、とりあえず弥陀ヶ原まで行ってみようかな。
ガスが流れたことで気持ちも切り替わりました。
弥陀ヶ原に向かって歩いていると、空が少し明るくなってきました。
そして雨も小ぶりになって来ました。
やっぱり引き返さなくて良かった。
ちょうど雪渓歩きも終わり雨具が暑くなってきたところなので、ガスが流れるたびに心地よい風が運ばれて来ます。景色が見えなくても下界の猛暑のことを思うとありがたい気持ちです。
弥陀ヶ原に着きました。
まだたくさんの残雪が残っていて、もう7月に入ったというのにまだ寒々しい風景。
辺り一面ガスで覆われていることもあり、まるで晩秋のようでしたが、ここにも雪解け直後から顔を出した芽がありました。
弥陀ヶ原ではようやく春の訪れです。
大きな岩と、まだ去年の枯葉を残したままの樹。
樹が岩を抱え込むようにしているように感じました。
背景がガスで覆われているので、白い風景の中で引き立つ姿に惹かれました。
よく見ると枝の先には小さな芽が出て来ています。
そして足元にも植物の黄色の小さな芽がありました。
弥陀ヶ原まで来ると、砂防新道から登って来たたくさんの人たちに出会いました。
とりあえず弥陀ヶ原でこの後どうしようか考えようと思っていましたが、30分も歩けば室堂だと思うと、もうひと頑張りして室堂まで行こうかな。
五葉坂を登りながら弥陀ヶ原を俯瞰。
全体的にはかなり雪解けが進んでいました。
室堂に着く一歩手前で、また雨が降り出しました。
でもここで、満開のウラジロナナカマドの立派な樹に出会いました。
雨に濡れてしっとりとした鮮やかな緑が美しいです。
山頂からの心地よい風が吹く中、真っ白のお花を付けていました。
室堂で雨宿りしていると、だんだんと雨あしが強くなり・・。
また激しい雨となりました。
もちろん山頂の姿もまったく見えません。
あたたかい紅茶をいただいてホッと一息。
さて、どうしようかな?
時計を見ると12時半です。
とりあえず室堂まで来たけれどこの天気は変わりません。でもせっかくここまで来て山頂を目の前にして帰るのも何だか悲しい・・けれど天気が悪いと山頂に登っても景色は良くないのでただピークを踏むためだけになってしまう。
そういえば、今年は遅れていたクロユリがようやく少しだけ咲き始めたことを思い出しました。
雨が弱くなるのを待って、クロユリだけ見て帰ろうかな。
室堂で1時間ほど待機していると、雨が弱くなり、そしてガスが流れ、薄ぼんやりとですが山頂が眺められるようになってきました。
今がチャンスかな?
ようやく咲き始めたクロユリが、雨で濡れそぼっていませんように。
山頂へ向かう道中でクロユリを探しながら歩きます。
山頂に向かってしばらく登ったところで、クロユリが綺麗に咲いていました!
まだ開いたばかりのお花。しおらしく、俯いた姿がとても可憐です。
クロユリはこれまではほとんどが白山でしか見たことがありませんが、周りの人たちに話を聞くとどうやら八ヶ岳や双六周辺のクロユリはもう少しお花が大きいそうです。このお花は3、4cmほどの小さなお花でした。
可愛らしいクロユリやイワカガミのお花たちを見ていると、さらに空が明るくなってきたように感じました。
そしてまだこの時間でも、山頂へ向かう人もいるようです。
時計を見ると午後2時過ぎ。
南竜へ戻ることを考えても、3時に山頂を出ればゆとりを持って帰ることができそうです。
室堂でゆっくりできたこともあって、体力も少し回復しました。
せっかくだから山頂まで行こうかな?
でも残念ながらお池めぐりまではとても時間と体力がないけれど、天気も悪いこともあるし明日また、再チャレンジすることにします。
のんびりと時間を掛けて山頂に辿り着きました。
山頂ではツアーの団体さんが大勢で写真を撮っていたので、邪魔にならないように通り抜け、山頂の記念写真はとりあえず後にしようかな。
静かなところで過ごそうと思い足もとを覗いて見たところ・・
ガスが流れる中で、幽玄な姿の油ヶ池が見えました!
まだ多くの雪が残る中で、その油ヶ池の空間はとても静かで神秘的に感じました。
でもすぐにガスが流れ・・隠れてしまいました。
どうしても間近で見てみたいと思ったらいてもたってもいられなくなりました。
そろそろ3時だけど油ヶ池まで下りてまた山頂まで急いで戻って来れば、大丈夫。それほど時間もかからないと思う。
山頂からは歩き辛い急なガレ場。
これをまた登り返すのはちょっと大変かなぁと思いながら急ぎ足で掛け下り、ついに油ヶ池に出ました。
湖面上に風が吹き、涼しげで静かな空間でした。
ここで持って来た三脚をこの日始めて広げ、のんびり過ごすひとときはとても贅沢なものでした。
池の中に隠れた雪の蒼いラインが水の色を映し、
自然がつくり出す色とは思えないほど美しい色でした。
ガスが流れ、そしてまた覆われて、
もし晴れていたらこのような幻想的な世界は見られなかったでしょう。
そしてあの時雨の中、引き返さなくて良かったと思いました。
そして足もとを見ると・・
池の色が果てしなく透き通っていました。
ここまで透き通った色になることが不思議でなりません。
もっとゆっくりとしていたい気持ちでいっぱいで帰りたくなくて、
でもそろそろ帰らなければと焦る気持ち。
そんな中、先ほどまで山頂で賑やかに過ごしていた団体さんが山頂から下りて来ました。
一気に賑やかになる池のほとり。
そこでふと、団体さんに声を掛けてこの後のご予定をうかがってみると・・?これから先はお池めぐりをして、17時の夕食の時間までに室堂に戻るとのことでした。17時前に室堂に着くとしたら南竜には日の入りの時間ギリギリになりそうでしたが、何とかなりそうと思い、図々しくもご一緒させてもらうことにしました!おかげで最終目的地の翠ヶ池へも行くことができそうです。
団体さんとともに出発です。
色々質問を受けたり、北海道から来られたというお話を伺いながら、少し離れたところから見下ろす油ヶ池。この位置からもとても綺麗で時間があればゆっくり撮りたかったのですが・・。そしてこの後、また瞬く間にガスが流れ、見えなくなってしまいました。
紺屋ヶ池や血ノ池もいつの間にか通り過ぎたようです。(まだ雪の中だったと思います)
そして団体さんの前方から歓声が上がりました。
近くの方かたと急ぎ足で何ごとかと先へ進むと、そこにとうとう翠ヶ池があらわれました!
今日の最終目的地の翠ヶ池。今日はほぼ断念していたので、見ることができ感激でした。
でもカメラを準備している間にまたすぐにガスが流れ隠れてしまい・・
ここだけはゆっくり過ごしたい、またあらわれるまで待ちたいと思い、団体さんに先に行ってもらいました。
ひとりになり静かな中でしばらく佇んでいると、また少しずつガスが流れ・・そしてまた翠ヶ池が姿をあらわしました。
手が届きそうで、遠い世界。まるで異次元の空間に迷い込んだように感じました。
何とか写真に残すことができ、いちおう今回の目的を達成でき大満足。欲を言えばもう少し光が欲しかったのですが、この次またチャレンジしようと思います。
慌てて団体さんを追いかけると、しばらくで追いつくことができ、そしてお礼を言ってまたツアーの一員になりました。
千蛇ヶ池あたりでも大きな雪渓が残っていて、しかも傾斜が急なところがあったので、中には転ぶ人たちもいながらも楽しい雪渓歩き。
ただ確かにこれ以上ガスに覆われると、迷いそうなところがありました。実際にリーダーの方が一瞬迷った場所があったことを思うと、やはり注意しなければいけない場所だと感じました。
室堂まで想像以上に体力が必要で、でも室堂に着いたのは16時過ぎだったので助かりました。
そして無事にお池めぐりコースを歩くことができたので、感謝の気持ちでいっぱい。
団体さんにお礼を言っていると、また激しく雨が降り出しました。
ちょうど合間に行って来ることができて本当に良かった・・。
でもまだこれから南竜まで1時間半歩かなければいけません。
からだが疲れているので2時間ほどかかるかな?
時間もないので雨具を来て急いで出発。
弥陀ヶ原まで戻って来ると、雨が弱くなりました。
ただ相変わらずガスに覆われて薄暗い中の木道歩き。
黒ボコ岩を通り過ぎたところで、2人今から登って行く人たちに出会いました。
時計を見ればそろそろ17時です。
まさかこの時間に登って来る人がいるなんて思わなかったのでちょっとビックリ。
歩き方を見ていると、何だかとてもおぼつかない感じでした。
室堂に着くのは何時頃になるでしょう?少し心配です。
この辺りは道が急なこともあって足に負担がかかります。
今度こそいい加減、疲労もピークに達しています。
でも十二曲りの急坂を下りていると、沢沿いにリュウキンカの見ごとな群生に出会いました。
たくさんの黄色のお花たちに癒されました。
砂防新道には1ヶ所の大きな雪渓、そして2ヶ所ほどの小さな雪渓が残っていましたが、
この道はたくさんの人が歩いているので危険なところはありませんでした。
道沿いにお花が咲いていたけれど、雨が降っていることと、疲労でとても写真を撮るゆとりがなく・・
とにかく南竜のテントに早く着きたい一心で、ただひたすら前だけ向いて歩いていると、また空が少しずつ明るくなってきました。
南竜山荘に着くころには、すっかり雨は止み、上空には青空が広がってきました。青空が広がると、いつものように夕陽の写真を撮りに行きたくて落ち着かない気持ち。
でも南竜周辺から日の入りを見ることはできる場所はないので・・もし仮に見ることができる場所があったとしても今の疲労じゃかなりキツそう。素直にあきらめてテントまで戻ることに。テン場まであとひと登りです。
テン場に戻ると、2張りだったテントが10張りほどに増えていました。
さすが夏山開き直後の土曜日。
夜は快晴&無風で、翌日の天気を祈りながら眠りに着きました。
ところがご来光1時間前に起きて外に顔を出すと、またまた空一面にガスが広がっていました。星もまったく見えません。すっかり気落ちしてやる気がなくなり、でもせっかくだからと元々予定していたアルプス展望台へとお散歩に出掛けることにしました。
のんびり準備をしたので、日の出30分ほど前に出発。
天気が悪いことと、南竜は周囲の山に囲まれていることで、まだまだヘッドランプが必要な暗さ。
しばらくは歩きやすい木道が続きますが、木道が終わり藪が出てきた頃に熊鈴を持って来なかったことを少し後悔。ひとりでおしゃべりしながら歩いていると、稜線の向こう側が明るくなってきたように感じました!希望の光です!もしかしてあの稜線まで行くと、アルプス展望台からご来光が見えるかも?
でもここで急な斜面に大きな雪渓が残っていました。
ところがここでまたアイゼンもテントに置いて来てしまったことを思い出して、またまた深く後悔です。
それから展望コースの情報は、前日にアルプス展望台に行って来られた方に話を聞くと「大丈夫だったよ~」と、その言葉だけを信じて小屋の方にもまったく話を聞いて来なかったことを思い出しました。なぜか危険はないと思い込んでいたのです。
雪渓上のルートは、小屋の方がポールを立ててくださっていたので迷うことはありませんでしたが、
前日に歩いた人の足跡が雨で流れ跡がほとんど残ってなく、そして夜の間適度に冷え込んだ雪が固くしまっていました。おまけに地形的に陽が当たりにくい斜面なので雪の下は凍っているようです。滑って落ちてしまったら沢の下までどこまで落ちて行くか分からないようなところ。
怖いけれど稜線の向こうの空が気になってしょうがなくて、どうしても早く稜線に出たい気持ちでいっぱい。時間もないので写真は帰り道で撮ろうと思いました。その帰りのことも考えて、1歩歩くごとに10回ほど蹴りを入れて慎重に先へ進みます。
1つ目の雪渓が終わってホッとした頃にまた雪渓があらわれて・・そして最後には更に大きな雪渓が。
一瞬ここで引き返そうかと考えたけれど、でも先のルートを眺めると稜線まであともうしばらくみたい。
慎重に、でもできる限り急いでようやく雪渓を渡り切ると、次は急な登り坂。
そして登っても登っても展望台に辿り着きません。
これほどの急斜面をこれほどのスピードで登ったことは未だかつてないほどの速さで駆け上がりましたがなかなか着きません。
もうしばらくのはずなんだけど・・?と思った頃、ようやく視界が開けました。
そして雲海の中から太陽があらわれたところでした!
太陽の光、随分と久しぶりに見たような気がしました。
ご来光の時間から既に30分経過しているけれど、雲海があることで少し遅れたみたいです。
間に合って良かった・・
辛く苦しい思いをした分だけ、太陽の光が愛しく、そして美しく感じます。
そしてあともうひと登りすると、アルプス展望台に着きました。
ガスが流れる中、朝の光の中の別山がとても綺麗です。
そしてはるか遠くに南竜のテン場が見えました。
そして、たった今歩いて来た稜線上に流れる滝雲が言葉であらわせないほど美しくて・・
雲海から流れて来たガスが、次々と稜線を越えて南竜方面へ流れていきます。
夏山の濃い緑と、まだ残っている残雪、そして流れる雲。
ご来光と、美しい別山、そしてこの滝雲が頑張って登って来た最高のご褒美となりました。
アルプス展望台からの眺めをパノラマにしてみました。
クリックすると拡大表示されます。(※横スクロールが発生します。3045px×433px)
ご来光を無事眺めることができて胸がいっぱいになったためなのか、ここでグッタリ疲労感に気付き・・
目前の丘を登って先へ進むか、それとも来た道を戻ろうか、かなり悩みました。
この先ももしかしたら大きな雪渓が残っているかもしれません。
陽が昇りあたたかくなってきたのできっと今登って来た道の雪渓の雪も緩んで来るかな?
そう思い、今回は戻ることにしました。
ところが引き返しかけたところで、大きなザックを持った単独の男性に出会いました。
聞くところによると、朝一番にテントを撤収し、トレーニングのため荷物を持って室堂~山頂経由で帰るみたい。
この時期は毎週必ずといっていいほど山に登っているとのことでした。
そこで心強くなり、同行させてもらうことにしました。(ありがとうございました)
室堂までの道には、更にもう1ヶ所急斜面に、雪が固く凍った雪渓が残っていましたが何とか無事通過。
1人だったらきっとあきらめていたことだと思うので、感謝の気持ちでいっぱいです。
展望コースはとても見晴らしが良く気持ちの良いコースでした。
室堂で男性とお別れし、下山はエコーラインと砂防新道と迷いましたが、登って来られた方に話を聞くとエコーラインの雪渓はまだ気温が上がらず凍っていて、アイゼンなしでは厳しいとのことだったので、もう一度砂防新道から下ることにしました。
2日連続同じ道を通っても・・と思いましたが、昨日お花たちをゆっくりと見ることができなかったので、新たな発見があるかも。
早速、ノウゴウイチゴのお花に出会いました。
このお花に出会ったのは初めて。
まだ夏の早い時期に、湿り気のあるところに咲くそうです。
葉の先端に可愛らしく水滴が残っている姿がとても可愛らしく、
そして周辺の環境に良く似合うお花でした。
十二曲りには、ミヤマキンポウゲの群生が至る所に咲いていました。
今一番、イキイキとしたたくさんのお花たち。
鮮やかで眩しい黄色のお花があちこちに咲いていて、
梅雨空だからこそ、その鮮やかさが際立つようでした。
ツガザクラの株をひとつだけ見つけました。
落石注意ポイントなので、落ち着いて撮ることができませんでしたが可愛らしい株に出会えてよかった。
他にもイワカガミ、ベニバナイチゴ、ダイモンジソウなどなど、
砂防新道にこれほど数多くの種類のお花が咲いていたなんて。
昨日は疲労がピークでゆっくり眺める心のゆとりがありませんでした。
でも一番驚いたのは、このキヌガサソウの群生でした。
高山植物の中でもとても好きなお花なのですが、昨日はこれほど大きなお花たちのこれほどの群生がまったく目に入っていなかったことにビックリ。
群生は何度も見たことがありますが、咲き始めたばかりの新鮮で、大規模な群生に出会ったのは初めてでした。
この群生を見ることができただけで、また砂防新道を下りて来て本当に良かった。
オクノカンスゲ・・かな?
地味な色なので目立ちませんが、良く見ると可愛らしい存在です。
歩いていると良く見掛けるお花なので気になっていました。
エコーライン下部の雪解けが終わったところから次々と顔を出していました。
エコーラインを下から眺めてみると、まだまだたっぷりの雪が残っていることが良く分かります。
雪渓で足を滑らすとこの雪の斜面を滑り落ち、今自分が立っているところまで落ちてきてしまうと思うと少し怖くなりました。
南竜山荘の方々が雪きりをして下さっていました。
お疲れさまです!
南竜に戻りテントを片付け、あとはのんびり下るだけ。
今回の白山ではまだたっぷりと残る雪渓、そして可愛らしいお花たちにも出会い、何より雪解け進む翠ヶ池の様子を無事見ることができたことに感謝の気持ちでいっぱいでした。
地元の山なのに初めてテン泊できたことも良かった。
この次もまた是非この季節に訪れたいと思いました。
7/2・土:晴れのち曇り時々雨:別当出合~南竜~エコーライン~室堂~山頂~お池めぐり~室堂~砂防新道~南竜(テン泊)
7/3・日:晴れのち曇り:南竜~展望コース~室堂~砂防新道~南竜~別当出合