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燕岳
2011/05/20  

この時期でも登りやすい尾根道、雪崩や落石の危険性のない燕岳でのんびりとしてきました。
G.Wの蝶ヶ岳に続き、今回も稜線の天候は不安定。当日になっても晴れという予報を裏切られ、あれほど広がっていた青空がみるみるうちに雲に覆われました。合戦小屋から先は雪で視界がなくなり、そして稜線に近付くと風が強まり吹雪になりました。しかし翌日は一変し、ダウンを着ていると暑いほどの陽気。春山の激しい気象の変化を体験できました。

夜中に家を出て4時間のドライブ、そして朝7時に標高1,462mの登山口に到着です。
空は眩しいほど真っ青な青空、稜線からの景色を早く眺めたい・・。でも寝不足なこと、そしてこれだけ重い荷物を持って一日でこれほどの標高差(1,250m)を登るのは初めてです。夕方4時までに着くには9時間のゆとりがあるのでのんびり一歩ずつ歩くことにします。

雪解けも進み最初は夏道を歩くことになるので、8時半に第二ベンチに着きました。第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチと森林限界手前の合戦小屋まで等間隔に休憩ポイントが設置されています。中でもこの第二ベンチには背もたれのある大きなベンチが設置されているので、ザックを下ろしたり担いだりが快適にできるのでありがたい気持ちでいっぱいです。

第二ベンチから先はところどころ残雪が残っていました。たくさんの人が入っているので道は踏み固められ歩きやすくなっていましたが、第三ベンチに到着すると登山道は一面雪に覆われていました。これまでの記憶によれば、この辺りからさらに急になるはず。迷わずここでアイゼン装着です。

第三ベンチは顔を出していましたが、富士見ベンチはすっかり雪に埋もれたまま。ただ道標は顔を出していました。空が霞んでいて、そして薄く雲が広がって来たので残念ながら富士山は見えません。
登れば登るほど急登になってきます。次々と登って来る人たちに先に行ってもらいます。これまでのところテント組は3組ほど。一人じゃなくて良かった。時期を外してもやはり土曜日の燕岳です。休日を選んで良かった。荷物が重いので耐え切れず数分ごとに休憩をしますが、なるべく早く稜線に出たいので休憩は3分以内と決めました。この調子で行くと、合戦小屋に何とかお昼頃に着けるかも?しれません。

そんなふうに思いながらも富士見ベンチあたりから先の急登、そして歩き辛い道になり、すっかりバテてしまいました・・。もうすでに全身疲労困憊、まだ時間は早いけれど上まで上がる気力と体力が残っていないかも。合戦小屋にテントを張ろうかと本気で考えた頃、標高2,363mの合戦小屋に到着しました。時間は11時40分。4時間半強で着くなんて、頑張った甲斐がありました。そして朝早くに出てきて良かった。

でも登ってくる人がとても少なくなったように感じます。富士見ベンチから抜きつ抜かれつして来たグループの人たちの後には誰も登って来ません。皆さん早着きなのかな?そういえば駐車場の車の埋まり方を考えると、この時期は特に行動が早いのが当たり前なのかも?

休憩していると雪が激しくなってきました。合戦小屋に着く少し前から雪が降って来たけれど、ほんのしばらくのにわか雪だと思っていました。ところが上空には青空がなくなり、代わりに厚い雲に覆われています。風も出て来てあやしい天気。もしかして下り坂?
たくさんの人たちがのんびりお昼ご飯を食べていました。でも日帰りの人たちは天気も悪いのでここでUターンするみたい。テントを張る時間のことを考えると早めに登ったほうが良さそう。少しのんびりしていると体を休められ何とか元気も出てきたので、休憩もそこそこに頑張って上まで登ることにします。標高差にしてあと350m。

合戦小屋から先はまず最初の急登を過ぎればあとはそれほど大きな登りはありません。気温が低いのであまり雪が腐っていなくて登りやすく助かりました。
森林限界を抜けると風が強くなり、吹雪に。そして暗い雲が広がって来ました。今日も明日も一日晴れの予報だったのに・・。まわりの人たちとそんな風に言葉を交わしながらも少しずつ高度を稼ぎます。天気が良ければ槍ヶ岳が望めるようになってきますが、どこにも姿が見えません。

顔に当たる雪が痛くて、カメラバックに降りかかった雪を払いのけながら・・寒さと疲労がピークになった頃、ようやく雪の中から小屋が見えました。最後のひと登りをして小屋に逃げ込みたい衝動に駆られながらテン場に着くと、すでに4、5張りのテントが張られていて雪と格闘している人たちがいました。
早くテントを張ってしまって早くシュラフに潜り込みたいと思ったので、整地しただけの状態でテントを張っていると吹き飛ばされそうになりました。そこで隣にいた同じく単独テン泊の方に助けていただき吹き飛ばされずにすみました(ありがとうございました)。

標高差1,250mの急登を登った挙句、これほどの吹雪の中でも皆さん大きな雪壁を作ったうえでテントを立てていました。もっと体力をつけないと・・と思いながら何とか吹き飛ばされない状態にして無事にシュラフに逃げ込めてホッと一安心。
とても夕陽は見られないだろうなと思いながらテントでウトウト・・でも陽が沈む30分ほど前に勇気を出してテントから抜け出してみると、雲が流れて山頂がほんのしばらくだけ顔を出しました!

まるで厳冬期のような凍て付く表情の山頂でした。
槍ヶ岳も顔を出しましたが、三脚を立てている間にまた隠れてしまいました・・。
しばらくまた顔を出してくれるのを待ちましたが、相変わらずの強風、太陽は顔を出さないまま沈んでいき、そしてあまりの寒さに長居できずテントに戻りました。

夜はドン!とテントの底から突きあげるような強風。前回の蝶ヶ岳よりかはわずかに優しいくらいで、今回もとても激しい風に揺られ怖い思いをしました・・。

ところが朝起きると、すっかり快晴無風の快適な朝になりました。
気温が下がりとても寒かったけれど、360度の大展望。
燕岳山頂も朝を迎えようと静かに佇んでいました。

ご来光はどこで眺めようかな?
とりあえずテン場で三脚を立ててスタンバイしていると、小屋からもご来光を見るためにたくさんの人が出てきました。
昨日はほとんど姿をあらわさなかった槍ヶ岳も、今日は新雪を冠って凍て付く堂々とした姿がとても綺麗です。

空が少しずつ赤くなってきました。
八ヶ岳をバックに、安曇野の街を見下ろしました。
たくさんの水を張られた水田と流れる川がはっきりと見えました。
北アルプスの山々からの綺麗な雪解け水が田んぼに張られ、とても美味しいお米ができることと思います。
手前は昨日登って来た尾根です。

そして、富士山が裾野までくっきりと見えて大感激でした!
富士山も南アルプスの山々にも、
雪が冠っていることまで写真から分かります。

そして、街の向こうに連なる山々から、太陽が昇ってきました。
眩しい光。今日はどんな光を見ることができるでしょうか?

ほとんどの人が今日下山してしまうと思うので、昨日の天気のことを思うと今日はとてもお天気が良くなって、綺麗な太陽を見ることができて本当に良かったと思いました。

朝を迎えた燕岳。
ほんのりと赤く染まり始めました。
でもここで、以前から気になっていた小屋向こうの稜線へ。
赤く染まり行く槍穂高連峰を眺めに行きます。

急いで三脚をたたんで向かうと、もう既に山々に光が当たっていて何とか間に合いました。良いタイミングでした。
今回はまた滑って転ばないように、テントを出た時からアイゼンを付けて来たので安心です。
目的地に付くと、大きな三脚&カメラを持った方が既に写真を撮っていました。そのお隣で(お邪魔しました)、光が少しずつ変わって行く様子を見ることができました。

真っ赤に染まりました。
まだ残雪が豊富なこの時期しか見られない光景です。
モノトーンの世界にこれだけの変化をもたらす太陽の偉大な力に圧倒されます。
手前は、燕岳から大天井岳に向かう稜線です。途中に大きな蛙岩が見えます。今からあの岩までお散歩に行きます。

光の変化を眺めているうちに、足もとに広がる雪上のダケカンバたちにも朝が訪れました。
今日はあたたかくなりそうな予感、樹々たちが雪を解かしていく姿が楽しみです。

さて朝のお散歩は蛙岩へ向かいます。
朝の光と奇岩たちが楽しみです。

小屋から稜線へ一段下ったところで振り返ってみました。
太陽をバックに小屋と燕岳がシルエットになってまた異なった雰囲気がとても綺麗です。

足もとを見ると、うっすらと積もった新雪に光が射し込んでいました。
この雪の下にはたくさんの高山植物たちが眠っているんだろうな・・冷たい雪の中でも、きっと太陽のぬくもりの変化から少しずつ春が近づいて来ているのを感じているのだと思います。お花の咲く季節が楽しみです。

アイゼンを付けてきたけれど、登山道の雪はそれほど危険ではなく付けて来なくても良かったかもしれません。
登山道の雪の上には獣の足あとがありました。鳥でもない小動物。ウサギでもないので・・オコジョかな?その足あとに導かれるように蛙岩へ。
蛙岩に着くと、岩の上から流れ落ちた水が凍り、大きくて造形的な美しさの氷に出会いました!

自然の造り出す氷の芸術でした。
この氷が太陽の光に輝く姿を写真におさめたい・・・

そこで氷と岩と、そして太陽を1枚にまとめるために四苦八苦。
色々試しているうちに、刻々と太陽の光が変わって行くので焦りました。
このような時の太陽は、昇るスピードが速く感じます。
岩場に寝転がり身体がよじれそうになりながら、何とか撮ることができました。

この1枚を撮ることですっかり満足してしまいましたが、あまりに綺麗な氷だったので、もっと色々試して撮ってみれば良かったと、後になって少し後悔しました。

蛙岩から戻るうちに数人の人たちとすれ違いました。
それぞれの方に「どちらまで?」と聞いてみると、皆さん「蛙岩まで」とのことでした。
ただ一人だけ常念岳へ行く方がいました。この時期、常念までは長くてとても大変だろうけれど、今日のお天気の中では気持ちのいい稜線歩きになるだろうな。

日の出前から走り続けてきたので疲れて来たしお腹も空いて来たので迷いましたが、朝の綺麗な光のうちにもうしばらくお散歩を続けることにしました。
身近でダケカンバたちを見たくなり、今度は昨日登って来た尾根道を下ってみることに。
すっかり太陽が昇り雪が緩んで、そして暑くなってきました。持って来たもの全て着こんで来たので、1枚脱ぎ、またもう1枚・・

急な斜面の中、ダケカンバたちが綺麗に等間隔で並んでいる姿を見つけました。
それぞれの樹々のぬくもりで、まだ冷たい残雪を解かしながら、起き上がろうとしている姿がとても眩しく美しく感じました。

まだ陽が当たらない山肌を背景に、ダケカンバたちが輝く姿が引き立ちました。
これから雪が解け、芽吹いていく姿も綺麗だろうな・・。

山の厳しい表情を感じた後だったからこそ、より深く、そんな中で生き抜く力強さを感じます。

そして雪面に落とした影が美しく感じた、立派なダケカンバを見つけました。
まだ朝の斜めの光がある時に、ダケカンバの様々な表情を見ることができて良かった。
そして今日はあたたかな太陽の光に感謝です。

今日はたくさんの人たちが下山します。
下山して行く人たちを見送りながら、そろそろ疲労が限界になってきたので引き返します。
テントに戻り食事をして、夜はあまり眠れなかったのであたたかなシュラフの中で気持ち良くお昼寝・・。
と思えばグングン気温が上がってテントの入り口を開けていれば、入って来る直射日光が暑い!
雪もだいぶ緩んで来たので、テントが吹き飛ばされないよう雪を積み上げながら、そして夜のためにのんびり水作りをしました。

朝は雲ひとつない晴天だったので、夕方は適度に雲が出てくれたら・・と思っていましたが、午後になってテントから顔を出したときに次々と大きな雲が現れ始めていることに気付きました。
え?いつの間にこんなに雲が?
夕方、今度はまた雲が広がり過ぎないことを祈ります・・。
雲間から光が射し込み、山々が光輝いていました。

午後3時半。燕岳に射し込む光も少しずつ夕方の光になってきました。
今日一日とてもあたたかかったので、登山道の雪もだいぶ緩んでいるみたい。山頂から降りて来た人の話によると、アイゼンは必要ないとのこと。でも数ヶ所雪が残っている中で急なところがあり、慣れていない人は尻もちをついていたからそこだけは気を付ければあとは大丈夫とのことでした。

この時期は日がとても長く、日の入りは19時です。
雪の状況も見たいしのんびり歩きたいので、日の入り2時間前の17時、早めにテントを出発することにしました。
燕岳山頂に近付くにつれて、姿が変化していくのが楽しみ。
ハイマツはその名の通り地面を這いますが、ここの風の通り道のハイマツの這い方は尋常ではないものを感じました。よほど風が強いんだろうな。

有名な眼鏡岩まできました。
ここまで来れば、山頂まであともう少し。
静かに陽が沈んでいく中で、ここでのんびり過ごしてみました。
まるで太陽を抱えるようにして対峙する大きな岩の姿がとても印象的でした。

日の入り1時間前、2,763mの燕岳山頂に到着です。
山頂まで歩いている間にますます雲が広がってきて、このままだと日が沈む前に雲の中に太陽が隠れていってしまいそうです。太陽が落ちていく時に綺麗な光が見られますように。
静かな山頂で三脚を立て、のんびりひとりで過ごしました。

北燕岳の向こうにうっすらと立山、剱が見えました。
その隣に針ノ木岳と蓮華岳が並んで聳えていました。

そして槍・穂高連峰です。
太陽の光が弱く、薄暗くなってきました。
少し心寂しくなって来たころに単独の方が来られてホッとしました。でもしばらく一緒に過ごしてくださいましたが、陽が落ちる前に戻って行かれ、またひとりに。

太陽が沈んでいく時、厚い雲間から光が溢れました!
厚い雲の向こうがあたたかな光に包まれているのが分かります。
ただ雲の流れが早く、太陽が顔を出したのはこの時だけ。
でも今日は夕陽を見られて良かった。
ほとんど風もなく、昨日の夕方の大荒れが嘘のように静かなひとときでした。

太陽の光を見ることはできませんでしたが、みるみるうちに雲が流れ、厚い雲の向こうには青空が広がってきました!
厚くて低い雲の上空の高いところにまた薄い雲があり、太陽の光を受けて重なりながら流れていく様子がとても綺麗でした。山々の稜線をふち取るようにして赤くなっていました。

そして振り返ると、すっかり青空でした。
これほど晴れていたなんて驚きました・・。
太陽のほうにばかり夢中になって気付きませんでした。
青空に浮かびあがる月。
太陽が沈むと、今度は月が主役です。

太陽が沈むと、西の空は厚い雲で覆われていることもあって、あっという間に薄暗くなり、そして冷え込んできました。小屋まで少し距離があるので、ヘッドランプは当然持ってきたけれど完全に暗くなる前に戻りたい・・。
いつものことですが太陽が沈むと同時に急激に心細くなります。
ご来光の時も暗い夜道を歩きますが、どんどん朝に向けて空が明るくなっていくときの薄暗さと、逆にこの夕方のどんどん空が暗くなり夜に向かって行く時の薄暗さの質はまったく異なるもので、夕方の薄暗さは圧倒的に焦ります。でもこれを克服しなければ、夕方から夜にかけての撮影が落ち着いてできません。まだ光が残っているのでいい時間帯なのに・・。

燕山荘が近付いてきたところで、奇岩と月の美しさにホッと一息。
この美しさを見ると、立ち止まらずにはいられませんでした。
山頂から一気に下りて来たので、思い切ってここでしばらく休憩することにしました。
不思議なかたちをした岩たちの向こうにぽっかりとあらわれた月がとても綺麗。
静かな静かな夜の始まりです。

テントに戻り食事をして眠る前に、テントから顔を出してみました。
安曇野の夜景が広がり、月が夜の輝きを放っていました。
薄く雲が広がり月の暈ができていました。
暈ができるということは、下り坂?
予報を見ると明日の朝は晴れですが、また変わるのかもしれません。でも薄雲が広がっていることで、暈の存在が際立つ気がします。

8時40分。眠りにつく直前の燕山荘です。
明日は月曜だけれど、自分の他に2人組のテン泊の男性たち、そしてもう1張り単独の男性がいました。
昨晩に比べて風も弱く気温も高く快適な夜のはずでしたが、今日はハードに歩いていないからなのかあまり眠ることができないまま朝を迎えました。

4時半のご来光を山頂で迎えるため、夜のうちに準備を整えて、山頂まで登ることを考えて3時に目覚ましを掛けて寝ました。
でもあまり眠れなかったこととまだ外は真っ暗なのでなかなか外に出る勇気が出ず・・のんびり準備していると4時近くになってしまい慌てて山頂へ。山頂には2つのヘッドランプが見え、先客がいるようです。テン泊の2人組の人たちでした。お邪魔してご来光を待っていると、10分ほど時間を過ぎて雲から太陽があらわれました。

せっかく燕岳山頂でご来光を迎えているのだからと思い、奇岩と朝陽をからめて撮れないかと試してみました。
不思議なかたちの岩を主役に見上げるようにして、太陽とともに一枚。

すると、イワヒバリが気持ち良さそうに飛んできました。
ちょうどレンズを向けていたところに止まってさえずる姿。
可愛らしくて夢中になっていると、あっという間に太陽が昇ってしまいました。

太陽が昇った後の山頂からの眺めをパノラマにしてみました。
クリックすると拡大表示されます。(※横スクロールが発生します。3043px×433px)

槍・穂高連峰だけがちょうど雲がかかっていましたが、他の北アルプスの山々を綺麗に眺めることができました。
さて、今度は北燕岳方面へ朝のお散歩です。
ここからは未知のルートなので楽しみ。
当然のことながら誰も来ないので貸切状態です。

残雪が不思議な解け方で残っていました。
そして太陽に薄い雲がかかり、淡い光が綺麗でした。
朝の光に浮かび上がり、刺々しくも綺麗な模様たち。
空に向かってまだ溶けたくないと主張しているようでした。

そして、バランスのとれた美しい樹形のダケカンバに出会いました。
美しいダケカンバの前でまたのんびり休憩。
小屋からも遠ざかり、燕岳山頂付近にも人の気配はなく、聞こえるのは鳥のさえずりだけで本当に静かな贅沢なひとときでした。

北燕岳まで来ました。
ところが登山道が急峻なところにたくさんの雪渓が残っていて、大変そう。
前日に来た人がいるのでしょうか。
トレースが残っていましたが、途中で引き返しているようです。
残念ながら北燕岳はまたこの次の機会にします。

ここでUターンです。
振り返ってみると、つい先ほどまで過ごしていた燕岳山頂が綺麗でした。
いつもとは違う逆の方面から望む姿に、また異なった雰囲気に感じました。

燕岳山頂を越え、眼鏡岩まで下りて来て振り返りました。
朝の光を受けた白い花崗岩たち。
砂地の中に様々なかたちの花崗岩がこれほど密集して立ち並ぶ山。
長い長い歴史の中でこのようなかたちに形成されたことが不思議でなりません。

残雪の燕岳、今回は様々な表情を見ることができました。
さてお天気はまた下り坂のようなので、
ある程度急いで下山することにします。

テン場まで戻ってきました。
時間は7時になっていました。
2人組のお兄さんたちのテントがまだ残っていました。
のんびりと片付けているようです。
小屋の方たちも気持ちの良いお天気の中、雪おろしをしていました。

帰り道、合戦尾根を下っていると空には雲が広がり始め、
でも槍ヶ岳は綺麗に見えていました。
登って来る時に見ることができなかったので、この眺めは新鮮に感じました。

合戦小屋手前の急な下りでダケカンバのとなりで休憩です。
ダケカンバと山々の稜線が見られる場所はこの辺りで最後。
やわらかな陽射しの中の樹々が綺麗でした。

随分と下って来た、第二、第三ベンチの辺りの森の中で、オウレンの群生に出会いました。
ちょうど疲れもピークだった時なので、今咲き始めたばかりの初々しくて新鮮な春のお花に癒されました。
ミツバオウレンだと思っていましたが、家に帰って調べてみると茎が赤褐色なのでどうやらミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)のようです。

下山は土日にたくさんの人が入ったことで、随分と歩きやすくなっていました。
ただ標高差がけっこうあるので、足を痛めないようにのんびりと下りました。
今回の燕岳は、去年の11月に来ることができなかった代わりにこの時期に来てみましたが、冬から春にかけての様々な表情を見ることができて良かったと思います。この次こそは11月の初冬にチャレンジしてみようかな。

◆燕岳
2011/05/14~16・2泊3日・テン泊

5/14・土:晴れのち雪:中房温泉~合戦小屋~燕山荘(テン泊)
5/15・日:晴れのち曇り:燕山荘~蛙岩~合戦尾根~燕山荘~燕岳~燕山荘(テン泊)
5/16・月:晴れのち曇り:燕山荘~合戦小屋~中房温泉

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